アニメーターとはどのような仕事なのかを調査したので、分かったことを報告します。
「アニメーター」とはどのようなことをする仕事なのか
「原画担当」のアニメーターの仕事
- 監督や演出担当と打ち合わせをして、「どのような演出にするか」「どの演出に力を注ぐか」といったことを決定する
- 作成した絵コンテを元にして、それぞれのアニメシーンでの「キャラクターの配置」「背景」を描く
- 「タイムシート」にキャラクターのセリフ・カメラワークの仕方といった指示を書き込む
- これらのレイアウト案でOKが出れば、実際に原画を描く作業をする。それぞれのアニメシーンについて、アニメーションの「最初のシーン」と「最後のシーン」の2つの原画を描く。
「動画担当」のアニメーターの仕事
- 上記の原画担当のアニメーターが作成した「原画」と「タイムシート」という設計図を元にして、アニメーション動画用の絵を作成する
- 原画を元にして、最初のシーンと最後のシーンの間のつなぎとなる絵をたくさん描き、動画がなめらかに動くようにする
アニメーターという仕事の楽しいところと、やりがい
アニメーターという仕事の楽しいところとやりがいは、
- 自分の描いた原画や、動画用の絵が、美術担当や仕上げ担当といったたくさんの人達の手を経て、背景が付いたり色が付いたりして、立派な絵に仕上がること
- 描いた絵が、アニメーションとして本当に動いていること
- さらに、声優や音響の仕事によって声とBGMを加えられて、アニメという作品となって世の中へと広く公開されること
- 絵を描くという好きな事で仕事ができること
などです。
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アニメーターの作業現場の実情や、アニメ制作業界の裏話は、アニメーターから漫画家へ転身し人気を博している石田敦子の漫画「アニメがお仕事!」に詳しく描かれている。
アニメーターになるために必要なスキルや性格
必要なスキルや性格
- そこそこの画力
- 意外にも、アニメーターに求められる画力はそこまで高くはない。一流イラストレーター並みの画力は現場では求められていない。
- 大量の絵を毎日コンスタントに描けるという根気と性格
- 「アニメの絵を描くことが好き!」というアニメーションに対する情熱
- 監督や美術担当と円滑に意思疎通ができる、コミュニケーション能力
- 連日の長時間労働にも耐えられるだけの体力・精神力
アニメーターの仕事の大部分は、「他者から要求された通りの絵を、淡々とひたすら描き続けること」です。
アニメーション用の絵を描く際には「絵コンテ」「キャラクター表」の絵柄に合わせた絵を描く必要があります。
自分が勝手に絵柄を変えて描いてしまうと、それはアニメの放送用には使えないものとなり、上司から厳重注意を受けます。
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アニメーターは、思っている以上に裁量度合いが低く、クリエイティブな仕事とは言い難い側面があります。
アニメーターの悲惨な労働&給与待遇がネット上へ流出
2016年1月、ある有名アニメ制作会社の社員が「初任給給与明細」の画像をネット上にアップロードし、基本給がたったの13万円であることを明らかにしました。
その社員のリーク情報によると、
- 「試用期間3か月は社会保健非加入」
- 「24時間働き放題」
- 「交通費と基本給のみ」
- 「月末に適当にタイムカードを手書きで記入させる」
アニメーターの仕事が激務薄給になりやすい理由
- 「原画担当」のアニメーターの仕事は1カットを描くごとに4000円~5000円の報酬が相場だが、「動画担当」のアニメーターの仕事は絵1枚が200円と、収入の格差が大きすぎる
- アニメーターの収入は時給制ではなく「描いた絵の枚数」で換算されるので、単価が安い絵を大量に描かなければまともな収入にはならない。そのせいで、ずっと絵を描き続けることで、どうしても激務環境になりがちとなる。
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アニメ関係の職業人の平均年収と労働時間
- 「監督」:648.6万円
- 「作画監督」:563.8万円
- 「キャラクターデザイン」:510.4万円
- 「原画」:281.7万円
- 「仕上げ」:194.9万円
- 「動画」:111.3万円
- 一ヶ月あたりの平均労働時間は262.69時間
- 「350時間超」と答えた人が15.9%を占めるなど、全体的に長時間労働をしている
「アニメーション制作者実態調査報告書2015」より
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