色々な種類がある商売の中で、「飲食店の経営」は特に難しく、廃業率が高いとされています。
飲食店経営が非常に難しい理由や、飲食店経営の裏で安全に儲けている人達について調査したので分かったことを報告します。
飲食店を倒産へ誘う、飲食店経営が難しい理由
飲食事業の廃業率はかなり高く、1年未満で閉店した店が34.5%、2年以内で閉店した店は15.2%というデータがあり、合わせて2年位内に49.7%の飲食店が廃業する。開業3年目では、廃業率は7割に達する。
「ラーメン」「中華」「アジア料理」「そば・うどん」などの業態などは閉店率が特に高く、営業3年以内で7割以上の店舗が閉店してしまう。
飲食店経営では「無駄になってしまうお金」が出やすい
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- 今日は予想よりも客入りが少なかったせいで、料理用に仕込んでおいた食材を廃棄せざるを得ない
- 食材を仕込むために使用したガス代や水道代や電気代も無駄になってしまった
- 今日は予想よりも客入りが少なかったせいで、店舗の照明やエアコン代のような光熱費も無駄になってしまった
飲食店経営では、人気が出なかったり雨天のせいで来客数が減ってしまうと、食材やガス代などが無駄になることが多発します。
食材や光熱費やバイト達の人件費にはお金がかかっているので、それが無駄になると、無駄になった回数分だけ経営が苦しくなります。
バイトのような働き手がなかなか集まらない
現代では、ネット上の口コミによって「飲食店でのバイトはブラックそのもの」という事実が広く知れ渡ってしまいました。
バイトを募集してもなかなか人が集まらず、人手不足のせいで店が回らなくなってしまいます。
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競合する飲食店が周囲にたくさんある
- 全国展開している有名チェーン店
- 安さや客にとっての安心感や味のクオリティーが平均的に優れているため、個人飲食店はまず勝ち目が無い
- 不動産を所有している人が「税金対策」「採算度外視の趣味」などでやっている飲食店
- 地代がかからないせいで料理を安くでき、個人飲食店の客を奪う大きな要因
- 他の個人飲食店
- 同じ種類の料理を扱う店舗は特に邪魔。違う種類の料理を扱う店舗も客を持って行かれるので邪魔。
飲食店は「高額の地代がかかるタイプ」の危険な商売
商売の成否を左右する非常に大きな要素が、「店舗や土地を借りるための賃貸料が毎月どのくらいかかるか」というものです。
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ネット上で展開する無店舗タイプならばほぼ地代がかからないので成功しやすいのですが、毎月高額の地代がかかる実店舗タイプは支出が大きいので失敗しやすいと言われています。
飲食店経営は、親から相続した土地や貸しビルが無い場合は、店舗の賃貸料が毎月数十万円もかかるため、高額の地代のせいで資金繰りが破綻しやすいと言われています。
飲食店経営は数々の「不確定要素」に左右されすぎる
- みんなに好まれて店が人気になる「味」を作り出すことが難しすぎる
- 店舗の「立地条件」で来客数が大きく左右される
- 駅から近いことや、大通りに面しているか、地元の人達から見て目に付きやすい位置か、などといった立地条件
- 国の景気が悪化すると、みんな外食を避けて安価なファーストフード店へ移ってしまう
- 社会では食べ物のブームの移り変わりが早く、ブームの状況次第では来客数が激減したりする
- バイト店員などの不手際で食中毒事件が起きたり店員の不謹慎な言動で不祥事が起きたりすると、そのことが倒産につながることもある
- 良質の食材を仕入れるためには特定の業者とのコネクションが必要であり、飲食業界への新参者は優良業者に相手にしてもらえない
- たとえば「うなぎ」など、不漁・不作が続くと食材の仕入れ値が急激に上がり、商売が立ちゆかなくなる料理分野が多数ある
これほどまでに危険なのになぜみんな飲食店経営に手を出すのか?
起業対象として飲食店経営が人気の理由
- 「バー」や「喫茶店」や「フランス料理店」など、飲食店の中で一部の種類はロマン要素が強いせいで、「こういうかっこいい店をやってみたい」と憧れの対象になりやすいから
- プログラミングやイラスト制作などのような複雑な仕事と比較して、料理をするのは簡単なので「これくらいなら、自分にもできる」と多くの人が錯覚してしまうから
- 「美味しい料理を作ること」に強いこだわりをもつ人は多く、そういう人達が飲食店経営のリスクを深く考えずに勢いで経営開始してしまうことが多いから
- 飲食店経営は「自分が考案し、その手で作った料理が、目の前で顧客に食べてもらえる」という強いやりがい・商売をしている臨場感を味わえるので、
そのことに魅力を感じて飲食店経営を始めてしまう人が多いから
飲食店経営で、楽して安全に儲かる人達の正体
物件のオーナーと、契約の仲介に入る不動産屋
- 保証金(賃料の10ヶ月分が相場。退去時に返ってくる)
- 物件のオーナーに支払う礼金(賃料の0~2ヶ月分が相場)
- 不動産屋に支払う、仲介手数料
- 造作譲渡費(以前の店舗の設備・内装をそのまま流用する場合は、前の借り主に支払う)
といったものを、物件の賃貸契約時にオーナー・不動産屋へ支払う必要があります。
什器(じゅうき)業者
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飲食店を運営していくための業務用の
- 調理機器
- 冷蔵庫
- ガス代
- カウンター
- テーブル
- 椅子
などを手配し販売する業者を什器(じゅうき)業者と呼びます。
内装工事・設備工事を請け負う業者
店舗を開業するためには、借りた物件の床や壁といった内装を作り替えたり、電気工事・水道工事・ガス工事・空調工事といったさまざまな施工が必要であり、専用の業者を利用しなければなりません。
店舗用の内装工事費・設備工事費はかなりの高額になります。
飲食店経営を始めるためのセミナーの開催側
飲食店経営を始めるにあたって、経営のノウハウを知るためにセミナーや、コンサルティング系のサービスを利用していた人は、セミナー参加費やコンサルティング料を取られています。
フランチャイザー
飲食店をフランチャイズ形態で出店する場合は、フランチャイザー(本部)へ売上利益の何割かをロイヤリティー(商標権・特許権などの使用料)として納める義務があります。
開業にともなう数々のリスクは、一方的にフランチャイジー(加盟店)側へと押しつけられます。
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銀行
飲食店経営のための開業資金・運転資金などを銀行から融資してもらう場合は、一定期間ごとに金利を銀行へ支払う必要があります。
飲食店経営のリスクは非常に高いと言えますが、飲食店の開業に関わる不動産屋や什器業者や内装外装の施工業者は、ノーリスクで大金を稼ぐ事ができます。
飲食店を経営しようとするということは、複数の企業・業者の良いカモ・良い収入減にされる側面があることを理解しておくべきです。
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