現代では正社員が減っていき、その代わりに、企業にとっては使い勝手が良い非正規雇用者が増大していく現象の原因について調査したので、分かったことを報告します。
これからの時代は世界中で非正規雇用者が増えていく理由
非正規雇用者が増大していく理由
- 現代の企業が求めている労働者は「いつでも好きな時に雇えて、好きな時に解雇できる人材」
- 企業利潤を拡大させていくために、企業側はできる限り労働者を安い賃金で使いたいと考えている
- 格差社会化のせいでその国の人間の能力も二極分化し、正社員になれるほど能力の高い者はだんだん少なくなっていき、非正規雇用者にしかなれない者が大部分を占めるようになる
フランスの経済学者のトマ・ピケティは、世界的な経済格差を研究するうえで、「これからの時代は、労働価値がどんどん低下する」と結論を下しています。
資本主義経済にのっとり、企業は投資行為によって手軽に利益を上げていくようになるため、社員への給与額は減らされ、正社員から派遣社員・契約社員のような非正規雇用者へとどんどん置き換えられていきます。
このような、国民の労働者の大部分が低賃金の非正規雇用でこき使われる現象が、ピケティが言う「これからの時代は、労働価値がどんどん低下する」ということになります。
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今後は日本を含めた世界各国で、正社員の解雇規制が緩和されていき、雇用の流動化が進んでいく見通しです。
その理由は、企業社員を「簡単には解雇できないと法律で定められている、正社員」で固めていると、企業の身軽さが失われて企業拡大に歯止めがかかるためです。
このことは国の経済力発展の重大なネックとなるため、今後は政府による法改正がなされて、正社員の解雇規制が大幅に緩和されて容易に解雇できるようになり、非正規雇用が主流になっていくと予想されます。
企業側にとっての、非正規雇用者を使うメリット
非正規雇用者を使うことの、企業側のメリット
- 正社員よりも安い賃金で働かせることができる
- 正社員雇用に必要な社会保険費などが不要のため、コストを大幅に削減できる
- 企業の経営状況に応じて自由に雇用したり雇い止めをすることができる
- 新人をいちから教育するよりも、即戦力や能力のある人材を確保する確率が高い
- 専門的業務をこなせる人材を選択して雇用することができる
- 正社員の確保ができないとき、非正規雇用者で穴埋めをすることができる
- 正社員を重要業務へ専念させ、重要度の低い仕事は非正規に任せることができ、労働環境の効率化をすることができる
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非正規雇用拡大の発端は「小泉構造改革」
「小泉構造改革」の概要
- 小泉構造改革につきものの「官から民へ」という言葉に代表されるように、国営事業を民営化する政策がメイン
- 代表例は郵政民営化
- 小泉構造改革で格差形成を助長したとされる政策は「労働基準法の改正」であり、このことで期限付き労働契約が1年から3年に延長され、労働者派遣法を改正し製造業の派遣を解禁した
- 上記のような政策により企業側が非正規雇用者を利用しやすくなり、非正規雇用者の割合が2001年の27.1%から2005年の32.2%へ急増した
小泉構造改革を行わざるを得なかった理由
日本の国力発展のためには小泉構造改革は必須だった
- 政府による企業活動の規制や、貧困世帯への福祉の充実は、企業の拡大を妨害して国力が低下すると、過去の歴史ではっきりしていた
- その問題の解決策として「政府はできるだけ企業活動を規制せず、社会福祉も無くしていく方向で動いていく」というものが「新自由主義」であり、小泉構造改革の政策に当たる
- 新自由主義の政策下では企業活動が拡大化して国の経済力が発展していく
- 小泉構造改革に限らず、アメリカの「レーガノミックス」やイギリスの「サッチャリズム」など、新自由主義的政策は小泉構造改革と同時期に世界各国でなされていた
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新自由主義に当たる小泉構造改革は非正規雇用者の使い勝手を良くし、結果として企業活動の拡大と国力発展をもたらすものでした。
世界各国でし烈な経済競争を続けている現代では、国民間の経済格差を広げてでも、企業活動の拡大を優先して他国に勝たなければならないという状況になっています。
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