ギャンブルに依存していると、脳の仕組みが変化して中毒状態になってしまう現象について調査したので、分かったことを解説します。
ギャンブル依存症は脳の仕組みが大きく変化してしまう
ギャンブル行為の最中だけ「ドーパミン」が異常に分泌されて興奮する
ギャンブル依存症になると、「ドーパミン」の分泌条件が変化してしまい、ギャンブルをしている最中にだけ異常にドーパミンが分泌され、その反対に、日常のドーパミンが分泌されるべき場面で分泌されないようになってしまいます。
「ドーパミン」は神経伝達物質の1種で、興奮・感動といった情動を引き起こします。
ギャンブル依存症者は、ギャンブル行為の最中にしかドーパミンが分泌されないように脳の仕組みが変化してしまっているので、ドキドキワクワク感を感じたりするためにはギャンブルをするしかないという状態に陥っています。
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ギャンブル依存症者は「セロトニン」の機能が低下し歯止めが利かない
パチンコをして神経伝達物質の分泌状況を調べる実験では、パチンコ依存症者は行動を抑制するブレーキ役の「セロトニン」の機能低下が認められ、興奮効果がある「ドーパミン」と行動維持の効果がある「ノルアドレナリン」の2つが過剰に効果を表していることが判りました。
ギャンブルに仕組まれた「射幸心」がくせ者
パチンコに仕組まれた「射幸心をあおるシステム」のせいで、ギャンブル依存症になる人は非常に多いです。
仮に、勝ってもお金が得られないゲームセンターのパチンコやスマホのパチンコアプリなら、中毒状態になる心配はほとんどありません。
「運が良ければ、パチンコで勝って現金や景品を得られるかもしれない」という実利の存在が人々をパチンコにハマらせ、さらにパチンコ台の確率や演出を操作することで巧妙に射幸心をあおり、多くの人をギャンブル依存症者にしてしまいます。
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射幸心という欲望の強さ・人間を動かす力は、強烈そのものです。
パチンコ台に必ずといっていいほど内在している「射幸心をあおる仕組み」は、法律や保安通信協会による検定でたびたび規制されてきたほど、危険度の高いものです。
ギャンブル依存症の症状
- パチンコや競馬のようなギャンブルをしたくてしたくてたまらなくなる
- ギャンブルを続けることで借金・失職・失恋・離婚・友達を失うような大きな損失があっても、ギャンブルを止められない
- ギャンブルをしていない間は離脱症状(イライラ・発汗・手の震えなど)が起こる
- ギャンブル以外のことに興味を失い、1日中ずっとギャンブルのことを考えるようになる
- ギャンブルに対する心理的耐性ができてしまい、ギャンブルをする頻度が多くしたり賭ける金額を増やさないと、以前と同じ満足感を得られなくなる
- 「うつ病」「統合失調症」「アルコール依存症」のような他の精神疾患・依存症との合併症状を引き起こすことが多い
ギャンブル依存症になりやすい人の特徴
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なりやすい人の特徴
- ギャンブル依存症者は30歳から40歳に多く、この年齢帯が危険(男性は役職に就き、女性は子育てで、どちらの性別でもストレスが多い年代だから)
- ギャンブル依存症者が発症するかは遺伝的要素も強く、家系にギャンブル依存症者がいる場合は20%がギャンブル依存症者もしくはその予備軍である(米ミズーリ大学の研究チームの報告)
- 女性であること(男性がギャンブル依存症者になるには17年程度かかるが、女性の場合は10年以内に発症してしまう)
- 努力家・1つのことにのめりこみやすい性格(目標を失ったときに、新たな目標をギャンブルに設定してしまうことが多い)
ギャンブル中毒者の1日の例
7:00から12:00 気持ちは仕事に向いていて、頭の中は仕事のことを考えている。
15:00 そろそろ、仕事の終わりが近づいてくる。この時間帯から、パチンコをしたい気持ちがわき始める。
18:00 退社。仕事が終わり、解放感に包まれ、高揚感を覚えながらパチンコ店へと向かう。
19:00 店に着き、パチンコをスタート。台に座った瞬間、高揚感が最高潮に達する。
23:00 閉店の時刻。勝っていた場合は「もっと時間があれば、もっと勝てたのに!」とイライラ。
負けていた場合は「来るんじゃなかった」と後悔し、お札を紙きれのように扱って台へ突っ込み続けた事にイライラ。
勝つにせよ負けるにせよイライラする。
25:00 イライラのうちに就寝。「もうパチンコは辞める!」と思いつつも、朝になるとその決意はすっかり消えている。
ギャンブル依存症の破滅的末路集
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破産
ギャンブル依存症者のメジャーな末路。貯金の全てをギャンブルで使い果たす。
家庭崩壊
夫もしくは妻が、ギャンブル依存症者になって、収入のほとんどをギャンブルでスってしまい、家の貯金や子どもの教育資金に手を付けたり、家財を売り払ってまでギャンブルにのめりこむ。離婚して、子どもとは離別するのがほとんどのパターン。
失業
ギャンブル依存症のせいで精神が荒廃し、不規則な生活から健康も損なわれるため、仕事でミスを連発し、解雇されてしまう。
自殺
うつ病、借金苦、絶望感などを理由に、自殺するギャンブル依存症者は多い。せめてもの人生最後の嫌がらせにパチンコ店内のトイレなどで自殺する人もそれなりにいる。
しかし、パチンコ業界はマスコミと密接な利害関係があるので、その自殺がニュースやテレビ番組で大々的に取り上げられることはないし、ましてや自殺のきっかけとなったパチンコが社会問題として取り上げられることはもっとない。
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