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歯を溶かし続ける虫歯菌の特徴と、虫歯を防止する歯磨き方法

 

虫歯の原因となる「虫歯菌」の性質について調査したので、分かったことを報告します。

虫歯菌の特徴を知ることで、虫歯を予防することができそうです。

 

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虫歯菌によってバイオフィルムが形成され虫歯が進む流れ

 

第1段階

歯の表面にペリクル(唾液中に含まれる有機物)が付着する。

 

 

 

第2段階




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歯の表面のペリクルや、宿主細胞の表面に、細菌が付着する。付着した細菌群はコロニーを形成し始める。

このような挙動をする細菌を「初期定着菌群」と呼ぶ。

 

 

 

第3段階

「初期定着菌群」の細菌表面の表層タンパク質を足がかりにして、アドベジン(※細菌細胞壁の表面に存在する特別なタンパク質)を持つ細菌群が増殖し始める。

アドベジンをもつ細菌群の上にまたアドベジンをもつ細菌群が増殖する…という現象がどんどん繰り返され、「後期定着菌群」による細菌コロニーが形成される。




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このようなバイオフィルムが形成されるのは「食後から8時間後」と言われている。

 

 

 

第4段階

歯の表面に「グリコカリックス」が形成される。




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グリコカリックスの特徴

  • グリコカリックスは、歯の表面に形成されたバイオフィルム(細菌群によって作られた、膜状の構造体)によって合成される
  • グリコカリックスは唾液中から微量栄養素を捕捉し、濃縮する作用がある
  • グリコカリックスは、洗口剤やはみがき剤に含まれている殺菌・消毒剤から細菌を保護する
  • グリコカリックスが形成されると、歯垢はスライム化して、スライムの内側で初期定着菌群と後期定着菌群が結合し、歯の表面へ次々と細菌が定着していく

「グリコカリックス」が形成されると、歯ブラシで除去しようとしても除去できない。

 

 

 

第5段階

グリコカリックスによって歯に固定されたバイオフィルムが以下のように歯を浸食する。

  • バイオフィルム内のミュータンス菌(虫歯菌のこと)が糖分をエサにしてどんどん増殖し、乳酸などの酸を出して歯のエナメル質を溶かしていく
  • バイオフィルムがあるせいで唾液が歯まで届かず、唾液の洗浄作用が効果しなくなる
  • バイオフィルムから定期的に細菌を放出して、口腔内の別の歯へ新たな細菌コロニーを形成させる

バイオフィルム形成後は、ミュータンス菌は「デキストラーゼ」という酵素を分泌して、自分達で作ったグルカンをエサにして自給自足をし始める。

こうなってしまうと、たとえその人が糖分を摂らないように気をつけていても、バイオフィルム内で乳酸が分泌され続けて歯が溶かされ続けてしまう。

 




虫歯菌の特徴

 

虫歯菌(正式名称は「ミュータンス菌」)の特徴

  • 糖分をエネルギー源にして活動し、乳酸のような酸を分泌して歯を溶かす
  • 虫歯菌の集合体が、歯の表面に膜状構造の「バイオフィルム」を形成する
  • 「グルカン」というネバネバの物質を産生し、歯へと定着する
  • 口腔内が酸性の状態になっても容易に生き延びる
  • 小児期に、親などの口から虫歯菌に感染する
  • いったん虫歯菌に感染すると、一生口の中から虫歯菌を排除できない

 

 




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ミュータンス菌(学名:Streptococcus mutans)

 

歯垢は48時間で「歯石」へ変化する

 

「歯石(しせき)」とは、歯に付着している歯垢が、唾液中のカルシウムやリンなどと組み合わさって石灰化したものです。

 

 

歯に歯石が付くことの悪影響

  • 歯石には細かい穴が空いていて、新たな細菌の温床になってしまう
  • 歯石は「歯周病」の原因になり、歯周病は「歯が抜け落ちる」「糖尿病」「心臓病」「慢性腎疾患」などの原因になる

 

 

歯石が形成されてしまうと、歯磨きでは除去できないので、歯医者へ行って取り除いてもらうしかなくなります。

歯に歯垢が付いたまま48時間が経過すると歯垢が歯石へ変化するので、その前に歯磨きで歯垢を除去する必要があります。

 

「インプラント治療」はおすすめできない

 

「インプラント治療」とは、虫歯などで抜歯した歯を、人工の歯と置き換える治療です。

 

 

まず、あごの骨の中にインプラントの根の部分を埋め込み、インプラントと骨が接合するのを2-6か月ほど待ってから、根の部分の上へ人工の歯を形成します。

 

 

インプラント治療のデメリット

 

  1. 歯一本につき、インプラント治療は30~40万円もかかる(インプラント治療は健康保険適用外の治療)
  2. インプラントを埋め込んだ後、定期的なメンテナンスが必要(1回につき約5000~10000円)
  3. 埋め込んだインプラントは、だいたい10~15年でダメになるので、また30~40万円もかかる

 

 

インプラント治療の失敗例

 

  1. インプラントが骨接合せずに、ある日抜けてしまう
  2. 歯科インプラントには、天然歯にはある「歯根膜」という緩衝材がないため、ほんの少しの噛み合わせのエラーが「歯科インプラントの上部破損」や「緩み」につながってしまう
  3. 歯科インプラントの埋め込みには外科手術が必要であり、事故や合併症を引き起こすことがある

 

 

とにかく、インプラント治療は費用が高額です。

そして、永久に接着することが保証されているわけではないので、経年劣化やアクシデントでインプラントが抜けるたびに高額の費用がかかってしまいます。

 

 

虫歯が進行しすぎて抜歯するしかないという状況になると、「歯科インプラント」や「差し歯」を入れることも検討しなければなりませんが、これらの人工歯は天然歯にいろいろな点で大きく劣ります。

毎日歯を磨き、3ヶ月ごとくらいに歯医者で定期検診を受け、虫歯を予防して歯を健康に保ちましょう。

 

「虫歯菌の形成したバイオフィルム」を破壊するコツ

 

バイオフィルムを破壊するコツ

  1. 歯磨き粉は「無水ケイ酸A」という研磨剤入りのタイプを使うこと
  2. 使うべき歯ブラシのタイプは「硬さがふつう」「ブラシの断面が平ら」
  3. 歯ブラシは使っていると毛先が痛んだりブラシ内に細菌が増殖するので「1ヶ月ごとに交換して新しい歯ブラシを使う」
  4. 歯磨き時に、同じ歯に対して「直角の角度で10回以上こすって磨く」

 




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虫歯菌を減らすための歯磨きの2つのコツ

 

1.歯磨き後の水のすすぎは「1回が理想」

歯磨き粉にはフッ素(※虫歯の原因菌の働きを弱め、歯から溶け出したカルシウムやリンの再石灰化を促進し、歯の表面を強化してむし歯になりにくくする働きがある)が配合されていて、このフッ素が歯の修復作用や虫歯予防に働きます。

なので、何度も口を水ですすいでフッ素を全部洗い流しては逆効果です。

歯磨き後の水のすすぎは「1回が理想」であり、できるだけ口腔内に歯磨き粉成分を残すことが大事です。

 

 

 

2.歯磨き回数は1日2回が理想、夜眠る前だけは必ずすること

歯磨きは、起床後と就寝前の1日2回が理想だと言われています。

睡眠中は唾液の分泌量が減り、唾液による口腔内の洗浄力も落ちているので、虫歯菌が活発に増殖しています。

そのため、1日2回の歯磨きが忙しくて無理でも、眠る前だけは必ず歯磨きをして虫歯菌の数を減らすことを推奨します。

 

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