「海外の、若者の失業率が高い国」が、若者失業率が高くなっている原因と、
若者の失業率が高い国での若者の行動の仕方について調査したので分かったことを報告します。
若者の失業率が高い、有名な国
- スペイン(若者失業率が49.9%)
- ギリシャ(若者失業率が49.7%)
- クロアチア(若者失業率が43.6%)
- イタリア(若者失業率が42.7%)
- ポルトガル(若者失業率が32.6%)
- フランス(若者失業率が24.5%)
- イギリス(若者失業率が15.7%)
EU加盟国である28ヶ国の平均若者失業率は20.9%
参考までに、
- 日本(若者失業率が4.37%)
- 韓国(若者失業率が10.02%)
- アメリカ(若者失業率が9.70%)
- ドイツ(若者失業率が6.68%)
いずれも2017年1月〜3月のデータ
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参考:ニートが多い国に共通してみられる特徴
全ての国に共通しているわけではありませんが、以下の要素がある国は若者のニートが増大する傾向があるようです。
- 経済の国際競争力が低くて国内の経済と産業が停滞・縮小する(そのせいで雇用が減る)
- 紛争地帯やマフィアの存在などのせいで、そもそも国の基盤がぐらぐら
- 労働力を安く買い叩ける「移民」を受け入れたせいで自国民に仕事が無くなる
- 世界遺産などを売りにした観光業ばかりで肝心の製造業に乏しく(少数の観光客を大量のツアーガイド達が奪い合う状況)若者に仕事が無い
- 余暇を楽しむ・あせらずのんびりする・家族との時間を大切にする、という国民性・慣習のせいで若者に労働意欲・自立心が育ちにくい
ヨーロッパ圏の国の若者失業率が高い理由
失業率が高い理由
- EU圏の企業は、社員採用で「経験者」を採用することが原則であり、未経験がデフォルトの若者が採用されることは難しいから
- 上記の事柄に加えて「中途採用」をすることが多く、学校を卒業したばかりの新卒者を優遇して採用する企業文化が無いから
- 経験者を優遇する採用文化があるにもかかわらず、学生を学校で職業訓練する仕組みが全然無かったり未発達だから
- ヨーロッパ圏の国では日本と違って労働者の解雇が容易にでき、なんとか就職できた若者も企業内で実績を出せないとすぐに解雇されて無職状態になってしまうから
- 大量の移民を導入したせいで、低賃金で働く移民に単純労働を奪われ、若者が単純労働に就くことが難しくなっているから
- 日本のような「学校を卒業したら間を置かずに働く」という社会の慣習が無いせいで、
卒業後も数年間ぶらぶらする若者が多く、そのことが若者の失業率を増加させているから - デフォルト(債務不履行のこと)の危機におちいったギリシャが緊縮財政を繰り返したせいで国内の産業規模が大幅に縮小して、そのせいでそもそも国内に仕事が無かったり、
スペインが観光業や建設業といった季節変動が大きい産業に強く依存しているせいで、特定の季節の間は国内に全然仕事が無かったり、
その国家の政策や産業構造自体に問題がある例もある
失業状態にある海外の若者達はどうなるのか
獲得した学歴や資格とは不釣り合いな職に就くしか無くなる
大卒という学歴や、取得することが難しい特別な資格を、ほぼ活かせないという状況になります。
そのような学歴・資格を持っていても、飲食店でのウェイター・ウェイトレス、運送や清掃といった低賃金の仕事に就かざるを得なくなります。
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アルバイトのような非正規雇用者にならざるを得ないパターンも多くなります。
ニートとして実家に依存せざるを得なくなる
NEET(not in employment, education or training)という造語はイギリス発祥であり、
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以前からイギリスでは若者の失業率の高さとニートの多さが問題視されています。
ヨーロッパ圏では、文化的にニートが生じやすい土壌があります。
たとえば、ヨーロッパのイタリアやスペインでは子どもが成人後も実家で暮らす生活文化があり、
仕事に就かなくても実家に養ってもらえるので、そのことがニートの増加を助長している側面があります。
労働待遇の良い外国へ出稼ぎに行くしかない
自国の企業が社員の採用数を絞っているせいでいつまで経っても就職できず、自国に見切りをつけて外国へ出稼ぎに行く若者も多いようです。
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運良く英語圏の国に住んでいる若者ならば、出稼ぎに行ける国の選択肢が豊富になります。
若者の失業率が高くなることで生じる社会問題
「国民の自殺数の増加」など、国の環境が不穏なものになる
統計上、「自殺者数の増加」と「失業率の高さ」は強い相関関係にあることが知られています。
若者の失業率が高くなっていくと、
国民の自殺数が増えていったり、失業状態にあるせいで貧困化し強奪のような犯罪が起きやすくなるなど、国内の環境が不穏なものになり、治安が悪化していきます。
少子化問題が余計に悪化してしまう
先進国は少子化におちいる傾向が強くありますが、若者の失業率が高くなると、少子化がいっそう加速してしまう可能性が高くなります。
「結婚して子どもを産むことは、就職して安定的な収入を得てしっかりとした生活基盤を作ってからにしたい」と考える若者が多いはずです。
若者の失業率が高く、失業状態にある若者ばかりという状況では、子どもの出生数が落ち込み、少子化が悪化しやすくなります。
その国の産業が、将来的に弱体化してしまう
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企業側が門戸を閉ざし、若者を受け入れようとしないと、その企業内で若手が居なくなることになります。
若手がいないせいで、定年で退職する社員の引き継ぎをする相手がいなかったり、社員が高齢者ばかりで企業の判断が硬直化しやすい、という問題が起こるようになります。
このような問題によって、その国の産業や企業の国際競争力が弱体化してしまうことになります。
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