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アニメーターが低賃金・貧困状態になりやすい、主な3つの理由

 

アニメーター(アニメーション用の原画・動画を手描きする職業人)が、

低賃金・貧困状態に追い込まれやすい現象の、その原因・理由を解説します。

 

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アニメーターが低賃金・貧困状態に追い込まれる、3つの原因

 

 

1「根本的な問題として、アニメ製作の場で慢性的にお金が不足している」

「製作委員会方式でのアニメ制作」により、製作予算が少ない
  • スポンサー企業側にとってはあれこれと都合が良い「製作委員会方式」がアニメの製作費をまかなう方法の主流になったせいで、アニメ製作の現場に根本的にお金が足りていない
    • 根本的にお金が足りていないせいで、アニメーターに支払われる給与も低くなることが多くなってしまう




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「製作委員会方式」は、
・複数のスポンサー企業(出版社やTV局や広告代理店などであることが多い)が、それぞれ製作費を出資し、その見返りとして各種の利権(キャラクターの版権やテレビ放映権など)を得る
・出資比率が大きいほど美味しい種類の利権を得られるため、製作費の上限金額を意図的に低くして(1億円程度であることが多い)、なるべく少ない出資金額で大きい出資比率を獲得することが、製作委員会方式に参加するスポンサー企業の常套手段になっている
という、製作現場のアニメーターに負担のしわ寄せが行く構造になっています。

 

 

製作したアニメ作品の売上が不安定であるせいで、製作会社の経営も不安定になりやすい
  • アニメ作品の人気は水物(運に左右されやすく、予想外の結果をみることの多い物事)であるため、製作した作品のBlu-ray版や有料動画配信サイトでの売れ行きが、不安定な結果になりやすい
    • 上記の事情のせいで製作会社の経営も不安定になりやすく、そのあおりを受けて、アニメーターの給与額も低くなることが多くなる




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2「賃金が出来高制のうえ、アニメーション用の原画・動画のリテイクが繰り返される」

  • アニメーターの給与は、出来高制である場合が多い(近年では、出来高+固定給与という給与体制の企業も増えてきている)
    • アニメーター(原画マン)の場合:描いたカット数×1カット数あたりの単価=賃金
    • アニメーター(動画マン)の場合:描いた動画枚数×動画1枚あたりの単価=賃金
    • 出来高制であるため、
      「そのアニメーターが実力不足のせいで、描ける枚数が少なかったり、リテイク(やり直し)が繰り返されてなかなかOKが出ない」という状況になると、賃金が異様に低くなってしまう

 





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3「アニメーターは個人事業主形態で雇用されていて、不利な待遇状態にある」

  • アニメ製作会社が資金を節約するために、アニメーター達を「個人事業主」の形態で雇用している場合が非常に多い
    • 個人事業主としてアニメ製作会社と労働契約をしている場合、
      個人事業主なので
      「最低賃金が保証されない」「労働基準法が適用されず、長時間労働が常態化する」「国民年金や健康保険料などの社会保険料が全額自己負担(社員形態ならば会社側に半分程度負担してもらえる)」といった深刻な弊害がある

 

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