クリエイティブな職業の1つとして挙げられることが非常に多い「漫画家」。
しかしその一方、民間のブラック企業のブラック度をはるかに超越した、ガリガリと寿命を削る圧倒的激務生活も漫画家の宿命。
漫画家の連載生活のキツさについて調査したので、分かったことを報告します。
運動不足と不健康な食生活が、漫画家の職業病
運動不足
漫画家の仕事は、イスに座り、机へ向かって漫画を描くことが大部分を占めます。
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そのため、屋外を歩いたり走ったりすることが極端に少なくなり、重度の運動不足におちいります。
ろくに運動をしないせいで、体調不良や、風邪への免疫力の低下などが起こったりします。
腱鞘炎(けんしょうえん)
腱鞘炎とは、指を酷使することで、指・手首に痛みが起こる病気です。
ピアニスト・ライター・プログラマーといった指を主に活用する職業人が腱鞘炎にかかりやすいと言われていますが、漫画家もペンを握った作画作業で指を使いまくる仕事なので、腱鞘炎が慢性化していることが非常に多いようです。
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腱鞘炎が発症していると、指を少し動かしただけでもにぶい痛みが起こり、常に指が炎症を起こして熱を帯びているので、かなり辛いと聞きます。
漫画家の職業病としては、腱鞘炎以外に、「肩こり」「頭痛(極度の眼精疲労や睡眠不足が原因)」「痔(イスに座りっぱなしのため)」などが慢性化していることが多いようです。
不健康な食生活
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常に締め切りに追われ続けるのが漫画家の宿命です。そのため、ゆっくりと食事を摂る暇さえないのが常です。
漫画作製の片手間に食べられるカップラーメン・ハンバーガー・食パンや菓子パンといったものばかりで食事を済ませ、ろくに肉・野菜を摂らない生活が長期的に続きます。
低栄養価の食べ物ばかり食べているせいで、栄養不足になって倒れたり、髪がハゲることもよく起こります。
「週刊連載漫画」は漫画家達の中で最上級に激務の地獄
月刊誌・隔週の漫画雑誌が多い漫画業界で、「ジャンプ」「サンデー」「マガジン」「チャンピオン」「ビックコミックスピリッツ」のようなごく少数の漫画雑誌は毎週発行しています。
漫画業界の中でも最上位の実力者しか連載することが許されない、週刊漫画。
世間への影響力が大きい週刊誌で漫画連載を続ければ、漫画が売れまくって高額の印税収入・アニメ化・ゲーム化・映画化・ドラマ化・グッズ化などなど夢のある未来が待っているものの、週刊連載は地獄の激務です。
1週間の合計睡眠時間が10時間を切る、という惨状も決して珍しくなく、50代の若さで過労死や病死してしまったり、精神を壊してうつ病・パニック障害などを発症して、長期休載や引退へ追い込まれる週刊漫画家が後を絶たない状況です。
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有名な漫画家達の週刊連載スケジュール
尾田栄一郎
岸本斉史
鳥山明
なお、冨樫義博先生
冨樫義博先生の生態を描いた、話題の漫画↓
水木しげる先生が描く「睡眠のチカラ」の内容が深い
漫画「睡眠のチカラ」は、「手塚治虫×石ノ森章太郎 マンガのちから」という全国巡回の展覧会に水木しげる氏が寄稿した短編漫画。
あまりにも激務な漫画家生活を貫いたせいで、60歳で逝去してしまった手塚氏・石ノ森氏を振り返る内容になっています。
また、水木氏はこんな漫画も遺しています。
水木しげる氏が逝去されましたが、不思議と悲しい気持ちはあまり起こらず、ひとえに氏の妖怪的な伝説の数々のたまものだと思われます。
向こう側の世界でも元気にやっていってもらいたい方です。ご冥福をお祈りします。
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その他、漫画家の生活を過酷なものにしている要素
- 刻一刻と締め切り日が迫ってきているのに、次話のアイデアが出てこない
- 読者に受けるネタ・ストーリーを描かないと、作品が不人気で打ち切りになるので、描きたいものはほとんど描けない
- 連載作品が途中で打ち切られたり、完結しても人気が出ないと出版社側に判断されると、漫画単行本を出版してもらえず、継続的収入が得られなくなる
- 出版されていた漫画単行本が、出版社側の都合で絶版になり、収入が途絶える
- ネット上で自分の作品が酷評されていたり誹謗中傷されているのを目撃してしまう
- 連日の激務で体力はもちろんのこと、精神的なエネルギーも枯渇し、「みんなを楽しませる漫画を描きたい!」という初志が綺麗に失われる
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